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続・垂里冴子のお見合いと推理 (ねこ3.6匹)

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山口雅也著。講談社文庫。

見合いの度に怪事件が発生し、破談になってしまう和風美人の垂里冴子。
老舗旅館に出没する幽霊の正体「湯煙のごとき事件」、肌が荒れるエステティック「薫は香を以て」、
受験生による?七福神盗難事件「動く七福神」、靴修理店で起きた殺人「靴男と象の靴」。
「垂里冴子のお見合いと推理」に続く4編収録、シリーズ第2弾。


最近読む本に困っているのがバレバレだろうか^^;課題本はそれこそ山程あるのだが
生来の飽き性のゆきあやは日々変化がないと惰性の読書と感想になってしまうクセがある。
かと言って今どうしても買いに走りたい欲しい本もないんだよな~^^;、という事で
久々の山口さん。ミステリーランド除けばくだんの「日本殺人事件」以来か。

元々シリーズ第1弾がとても好きだったので、もちろん続編も楽しく愉快に読了。
このシリーズ、ほぼ垂里一家と冴子の縁談を山のように持って来る合子おばさん、
それだけでいっぱいいっぱいのメインの顔ぶれ。好感度の低いキャラが1人もいないのよね。
姉弟はそれぞれ冴子を筆頭に「良い子悪い子普通の子」でバラエティに富んでいるし、
飽きない。決して「ホームドラマ」的な暖かさを全面に打ち出した作風ではないのに
妙にうらやましくて変にほほえましい。

作品それぞれ程よく楽しめたが、やはり印象に残ったのはこれでしょう。「肌が荒れるエステ」!!
むむう、これは怖い。下手するとグロ小説やカミナリ様より怖い。
ミステリ的に面白かったのは最後の「~象の靴」だが。これ、知ってたんで解けたよ、って方
いるのかな?言葉の意味とか色々深いですねえ。


ところで余談だが、この頭脳明晰、眉目秀麗、品行方正の冴子さん。おいらやっぱり
ウチの冴姉貴とキャラがかぶってしまったです。おだてではなく、私の姉貴のイメージに
ぴったんこ。「大人の落ち着き、素敵、知的」だけじゃなく、ロックコンサートではじけちゃったり
するシーンとか読んじゃうと人柄にワビサビがあるといいますか。うんうん。
と思いながらも、冴姉貴が本書を読まれて「この空美(冴子さんの実妹)はまるでゆきあやだ」
なんて思われちゃったらどうしよう^^;;といらん妄想にふけってもみました。。