篠田真由美著。講談社ミステリーランド。
昔あたしのお屋敷にはお母様とばあやとねえやがいた。お母様はいつも男の人をたくさん招いて
「魔女」と噂されていたのだけど、ある日怪しい男の人がお屋敷に侵入して、お母様は
ピストルで撃たれて殺されてしまった。その男の人はあたしのお父様かもしれない。
そして年月は流れて。。。
ああ、好きだったなあ第一章(笑)。
語り口が少女なのでオカルトな雰囲気が倍増するし、イラストも綺麗。
これまた今まで読んだシリーズのどれとも違うアプローチ。謎もあってなまめかしくて
良い良い。西澤さんとは対照的に、この短さがかえって無駄がなくて良い。
雰囲気だけで言うなら自分的にこれはトップクラス。
それでもこの無難さになんとなく普通に読み終わってしまい後には何も残らなかったけれど^^:
もう少し怖くてもオイラOKだぞ~。挿絵で魔女の口が裂けた顔のドアップとかあったら最高。
(口なんかお話のどこでも裂けとらん)
別にミステリーに走らなくても十分面白かったのにな。
好きだぞこういうの。
でも本書を読んで建築探偵を読もうかと思ったなんてことはまるでない。(伊坂風に)