すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

民王  (ねこ3.8匹)

池井戸潤著。文春文庫。

「お前ら、そんな仕事して恥ずかしいと思わないのか。目をさましやがれ! 」漢字の読めない政治家、酔っぱらい大臣、揚げ足取りのマスコミ、バカ大学生が入り乱れ、巨大な陰謀をめぐる痛快劇の幕が切って落とされた。 総理の父とドラ息子が見つけた真実のカケラとは!? 謎が謎をよぶ、痛快政治エンタメ!(裏表紙引用)
 
久しぶりに池井戸さんを。べるさんのところで続編の記事を読んで興味を引かれたので。
 
入れ替わりモノって好きじゃないんだけど、これはひと味もふた味も違う。総理大臣の泰山と、ドラ息子の大学生・翔が入れ替わるというどう突っ込んでいいのやら分からない設定。国会で全く漢字の読めない翔と、面接で面接官をおじさん理論で圧倒する泰山。見た目とのギャップよ。。だけど2人ともだんだんお互いの考えていることや生活を理解できるようになり、絆が深まっていく。見事だなあ。まあ、不倫だのなんだのプライベートは政治に関係ないという理屈は確かにそのとおりだけどちょっとおじさんに都合のいい昭和スタイルの考え方だな、と思わなくもなかったが。これぐらい気骨のある人に総理大臣やって欲しいね。
 
入れ替わりの原因がまさかソッチに行くのかという感じで、これまた池井戸さんらしいのかも。コメディタッチで軽いので誰にでも読みやすいし。自分のことしか考えない政治家たちを、国民を変えていくのは武藤泰山ただひとり。