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魔邸  (ねこ3.7匹)

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三津田信三著。角川ホラー文庫

小学6年生の優真は、父と死別後、母が再婚したお堅い義父となじめずにいた。そんなある日、義父の海外赴任が決まり、しばらく大好きな叔父の別荘で暮らすことになる。だが、その家は“神隠し”の伝承がある忌まわしい森の前に建っていた。初日の夜、家を徘徊する不気味な気配に戦慄する優真だが、やがて昼夜問わず、不可解な出来事が次々に襲いかかり―。本格ミステリ大賞受賞作家が放つ、2度読み必至、驚愕のミステリ・ホラー!(裏表紙引用)
 
面白かった!
三津田さん読破するぞ企画進行中。今回選んだのは<家ホラー三部作>の一つ。子どもが主人公なので、いつものような作家と編集者のやり取りのくだりなどがなく入って行きやすかった。怪奇収集の話ばかり続けて読んでいたのでどうしてもそういうイメージが。。
 
で、主人公は小6の少年優真。作家だった父を亡くし、新たに父親になった人物とは相性が合わない。そんな時、義父の単身赴任をきっかけに優真は叔父の別荘で暮らすことになる。だがその別荘には不吉な神隠しの伝承が伝わっていて…。
 
メインは、孤独な少年が家に取り付く異界のモノに追われて、、っていう普通の怪奇物語。だけど、終盤に明かされる衝撃の事実で一気にミステリ色に。結構その人好きだったので、エ~~~ッ、と残念な気持ちになった。優真は本が好きで礼儀正しくて、と好感度が高かったので尚更、可哀想すぎる。。でも優真ならすぐに立ち直れるだろう。色々と秘密が明らかになるのは爽快なんだけど、ラスト1行のインパクトには負ける。優真、可哀想だなんて言えるほど単純な子どもじゃないのかも。。