すべてが猫になる

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ジゼル  (ねこ3.7匹)

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秋吉理香子著。小学館文庫。

東京グランド・バレエ団の創立十五周年記念公演の演目が「ジゼル」に決定し、如月花音は準主役に抜擢される。このバレエ団では十五年前、ジゼル役のプリマ・姫宮真由美が代役の紅林嶺衣奈を襲った後死亡する事件が起き、「ジゼル」はタブーになっていた。そんな矢先、夜のスタジオでジゼルの衣装を纏った真由美の亡霊が目撃される。公演の準備を進める中、配役の変更で団員に不協和音が生じ、不可解な事件が相次いで…。これは“呪い”なのか?花音が辿り着く真由美の死の真相とは?バレエに命をかけるダンサーたちの嫉妬と愛憎を描いた傑作サスペンス。(裏表紙引用)
 
バレエ界の愛憎劇+サスペンスミステリー。
表紙が素敵ですな。
 
バレエには興味がないのだが、秋吉さんだからと読んでみた。ジゼルの物語も全く知らないのでその説明やジゼルの引用の部分に差し掛かるとちょっと登場人物が把握しきれない。バレエを踊っている描写もちょっとついていけず。
 
まあそれはそれとして、物語は面白かった。バレエ界のライバル心や妬み嫉み、血のにじむような努力と覚悟。バレリーナたちの、自分の夢に向かう熱い心やバレエが好きだという気持ちがひしひしと伝わってくる。事件が起きるのがちょっと遅いかな?犯人に対しても周りの反応が優しすぎる気もするし。でも犯人が〇〇と思わせてからの反転は良かったし、ラストの意外な真相は予想してなかったので普通にビックリした。みなさん評価厳しいね、結構面白かったけどな。ちょっとキャラクター作りが浅いかな~~っていうのはあったけど、それで全部ダメになるほどの瑕疵ではないかな。
 
続編あるみたいね。どうしようか迷うところ(どうしても、興味外のジャンルに特化した小説はしんどいっていう気持ちがある。。)。