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QED ~flumen~ ホームズの真実  (ねこ3.7匹)

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高田崇史著。講談社文庫。

シャーロキアンの展覧会に招かれた崇と奈々は、またもや事件に巻き込まれる。参加者の一人、槿遼子が会場である館の二階から墜落。遼子の手にはスミレの花が握りしめられていた。崇は事件の鍵を「紫」と指摘。ホームズと紫式部、物語と現実が綯い交ぜとなって奇想の結末へ。「QEDパーフェクトガイドブック」収録。(裏表紙引用)
 
QEDシリーズ第18弾。
 
flumenと付いている作品はとにかく番外編扱いなのかな。とにかく本がうっすい。
薄くて嬉しくない作家、シリーズというものが私にはあって、これもそう。分厚い正編が好きだなあ、やっぱり。しかも、結構興味のあるホームズものとあっては…。といっても私はクリスティ、クイーン、横溝、乱歩派であって決してシャーロキアンではないのだが、一応10代のころに全冊読んではいるしもちろん好きなのである。でもだからこそ、ちゃんとした正編でこのネタ読みたかったなあ。ベイカー街みたいに。タタルがシャーロキアンだってことも忘れていたぞ。このシリーズ、フィクションを扱うものが少ないのでそういう意味でもいいのだが。(フィクションとは何ぞや、についての議論もあって興味深い)あ、竹取物語とかはあったけど。
 
というか、ホームズ薀蓄は少し。どちらかというと、源氏物語についての考察のほうが面白かったなあ。全然知らなかったので。古典興味ないけどさ。年齢重ねたら古典に興味がわくとかよく聞くけど、全然興味ない。。それでもこの内容は面白かったよ。高田さんだからかな。
 
ということで二冊いっぺんに読んだので次の「月夜見」へ。
 
そういえば、巻末におまけの「カル・デ・サック座談会(タタル、小松崎、奈々」が載っていたのだが文庫だけなのかしら?