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キャサリンはどのように子供を産んだのか?  (ねこ3.8匹)

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森博嗣著。講談社タイガ

国家反逆罪の被疑者であるキャサリン・クーパ博士と彼女の下を訪れていた検事局の八人が、忽然と姿を消した。博士は先天的な疾患のため研究所に作られた無菌ドームから出ることができず、研究所は、人工知能による完璧なセキュリティ下に置かれていた。消えた九人の謎を探るグアトは、博士は無菌ドーム内で出産し、閉じた世界に母子だけで暮らしていたという情報を得るのだが。(裏表紙引用)
 
WWシリーズ第3弾。
 
生体学の研究者キャサリン・クーパ博士が未発表データを民間企業に流し報酬を得た廉で裁判にかけられた。キャサリンには先天的な疾患があり、ドイツのクーパ研究所内の無菌室で暮らしていたが、やがて無菌室にやって来た8人の検事局の人間とキャサリンが忽然と姿を消してしまう。グアトはドイツ情報局からの依頼でキャサリンの研究所へロジと共にやって来たが、キャサリンが無菌室内で娘を出産していたことを知る。
 
…なんとまあ、「すべF」に酷似した事件だ。ミチルや〇〇〇〇の名前まで飛び出した。事件の謎よりもマガタ博士の目的や、グアトとロジの関係性にクギ付け。もうハギリ=グアト、って言っちゃってるようなものだったし。。ロジが一番電子化を受け入れられないっていうのが面白いな。完全にバーチャルやウォーカロンを肯定しないところがこのシリーズの良さだけど、ロジは作品ごとに人間らしくなっていってる気がするし。
今回ケンカも色々したけれど(というかロジが一方的に拗ねている)、ラストシーンでは死語だけどヒューヒュー!と言いたくなった。やっぱりこの2人があの2人だといいなあ(自制)。