
アーロン・エルキンズ著。嵯峨静江訳。ハヤカワ文庫。
ネアンデルタール人と現生人類の混血を示唆する太古の骨―この大発見の五周年記念行事に参加すべく骨の発掘されたジブラルタルを訪れたギデオン。だが喜ばしい記念行事の影には発掘現場での死亡事故をはじめ、不審な気配が漂っていた。彼自身まであわや事故死しかけ、発見に貢献した富豪が自室で焼死するに至り、ギデオンは疑いを深めるが…。一片の骨から先史時代と現代にまたがる謎を解く、スケルトン探偵の名推理。(裏表紙引用)
ギデオン・オリヴァーシリーズ邦訳第14弾。もう残り少なくなってきた。
「僕はジブラルタルの崖から落ちたりしない」とジュリーに力強く約束するというすごい前フリの15分後、「あっ!あーっ!」と叫んで崖から落ちるギデオン。。さすがギデオン、シリーズも長くなるともう殺人が起きていないのに殺されかける。そのあと電気ショックの罠を命からがらかいくぐったり、今回の犯人は本気ですな。ジブラルタル・ボーイの分析をされると一体誰が困るのかな、ってところから外れていないところにもちろん犯人はいるのだが今回はかなり終盤まで引っ張りますな。そこよりもガンダーソンの隠していた真相のほうが衝撃だったような。
まあなんにせよ食べ物はどれも美味しそうだったし、ジュリーのピント外れと見せかけての鋭い指摘は大当たりだったし、ジョンはいないけどいつも通りのスケルトン探偵復活ということでめでたいな。