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ハムレット復讐せよ/ Hamlet, Revenge!  (ねこ3.5匹)

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マイクル・イネス著。滝口達也訳。国書刊行会

 

英国有数の貴族ホートン公爵の大邸宅で、名士を集めて行われた「ハムレット」の上演中、突如響きわたった一発の銃声。垂幕の陰で倒れていたのは、ポローニアス役の英国大法官だった。事件直前、繰り返されていた謎めいた予告状と、国家機密を狙うスパイの黒い影、そして、いずれもひとくせありげなゲストたち。首相直々の要請により現場に急行したスコットランドヤードのアプルビイ警部だが、その目の前で第二の犠牲者が…。英国本格黄金時代を代表する名作。(紹介文引用)
 
世界探偵小説全集16。
 
久々にこの叢書に手を出そうと思って「そうだマイクル・イネス有名だよね~」と軽い気持ちで選んだ本書。いやいや、苦戦した(汗)。シェイクスピア詳しくないからな~(何作かは知ってるけど、ハムレットは一部しか知らない)。まさかこんなガッツリハムレットを下敷きにしているとは。前半100ページくらいハムレットの素人芝居が延々と^^;事件はその舞台上で発生するんだけどね。
 
主人公のアプルビイの登場が遅い遅い。この人一体なんだ?首相が事件の捜査を依頼しに来たぞ?時代背景の理解が難しい。この首相、消防車で来たし。。ぶっ飛んでるなあ。探偵作家ゴットとのやり取りも軽快でいいし。…という感じでキャラクター的にはなかなか楽しいし、「難解」と言われている割に文章は読みやすかったかなと。英国探偵小説の雰囲気も堪能出来たし。
 
でもやっぱり、容疑者27人は多すぎると思うの。