すべてが猫になる

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依存 (ねこ4.7匹)

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幻冬舎文庫


タックシリーズ。
ウサコの一人称で語られる大長編です。(タックの話なのに?とびっくり。でも、
納得。大成功。)
安槻大の白井教授が再婚。その再婚相手の女性を一目見て、タックの態度が
豹変した。
タカチと2人きりになり、タックの口から語られた事情とは、「あの人は、実は僕の
母なんだ。僕の双子の兄(千治)は、彼女に殺されたーー」というものだったーー。


以下、ネタバレ。未読の方、ご注意。↓








………さようなら、私のタック。
すいません、解説とかまともに書ける精神状態ではございません。
この世には神も仏もいないのか。「彼女が死んだ夜」でタックの魅力に気付き、
彼だけを見つめてきてわずか1ヶ月。早速失恋ですよ、私。ええ、失恋といったら
失恋です。ハートブレイクです。よ、よりによってタカチ……。さあみなさん、
藁人形を用意するのだ!それともタカチの靴に押しピンを忍ばせるというのはどうだ。
あるいはタカチが椅子に座ろうとしたら椅子を引くというのもいい。いや、高瀬家で
早朝ピンポンダッシュ…。

あう~~~~~~(号泣)

冗談はさておき(半分以上本気)。
素晴らしいではないですか。感動しました。
キャンパス4人組の凭れ合わない友情。それぞれが苦悩ゆえの優しさ、厳しさを持ち、
自我を持ってこそ築かれる「青い」人間関係。
そして、今明かされるタックの「過去」。実は千治とはタックが作り出したもう一人の
人格、というオチ。本来ならふざけるなと憤ってみたりもする私ですが、これほど
タックという人格に似合う背景もありませんよ。うんうん。

そして、タカチに出会えて良かった。
そう思えてこそ真のタックファン、もう諸手を挙げて2人を祝福しようではありませんか。
(誰宛だ^^;)
し、しかし、これ、続くのでしょうか??短編集は出ている模様ですが、長編として
さてどうなるのやら!なんだか、何かが未来に待っていそうです、なんだか思わせぶりな
ラストシーンです。あう。


今年のベストオブ一行はこれ。「君が好きだ、千帆」