すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

白い家の殺人 (ねこ2.6匹)

イメージ 1

講談社文庫。


信濃ジョージシリーズという名前があるのかどうかは知りませんが、
とにかくソレの(笑)第2弾です。

八ヶ岳山麓の猪狩家の別荘で発見される不可解な密室殺人。その家の娘が、自室で
逆さ吊りで発見される。
そして連続して起こる毒殺事件。
猪狩家に恨みを持つ人物が存在し、その人物が犯人だと決めつけた一族達は
警察介入を恐れ、私立探偵の信濃を呼び寄せるがーーーーー。


はい、実は初読です。
いやはや、久々ですね、こういうベタな本格推理ファンよだれ設定を読むのは。
怪しげな館、うさんくさげな一族、不可能犯罪、アリバイ調べ、科学捜査介入ゼロ。
さらに、ちゃんとキ○○イキャラまで用意されています。
しかし、探偵が登場してからも被害者が出てしまう、という金田一耕助的展開までも。
そして真相をもったいぶる探偵。うーん、こういうの好きだったなあ。(遠い目)


第一のトリックは期待してなかったわりになかなかでは。
しかし、それ以降の殺人はちょっと。。おいおい。
机上の理論の典型的なパターン。たしかに文脈、理屈では筋が通るんですが。。
技術的に出来ないのではなく、なぜ一般人がそこまでする?というのと
そのトリックの実演を目撃したら不謹慎にも笑ってしまいそうです。。
こういうツッコミをする自分が久しぶり。
しかし、どれもこれも科学捜査込みなら検死でバレバレな気が。どうなんでしょ。
ちょっと素人の私には不明ですが。


でも、歌野氏のハードボイルド風なセリフ回しなどはやっぱり好き。
スポットライトでも当てて「よっ、役者だねえ」などと揶揄したくなります。