すべてが猫になる

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彼女が死んだ夜 (ねこ3.9匹)

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角川文庫。

皆様の大好きなタックシリーズでございます~。
今まで避けててごめんなさい、夢中になりそうな予感がひしひしと。
だって、しょうがないじゃないですか!(誰に怒っている)
最初に読んだのは短編集だし、次に読んだのが「麦酒の家の冒険」なんだもの。

キャラが魅力なのは当然として、本格ミステリとしてもかなり読ませてくれました。
元々、緻密な論理とディスカッションにより真相まで導いていくスタイルの作家だな、
とは思っていましたが、隙がなく穴がなく、あるのは意外性と完璧な論理。
最近よく見られる、トリックがアンフェアでないことの説明に行を取られるようなもの
には飽き飽きしていたんですが、真っ向から論理で勝負、というこの作品にはかなり
好感が持てました。


個人的には、タックが好き。ボアン先輩もすてきぃ。ウサコもいい味出してる。タカチは、
かっこいいのだが。。。○ズっていうのがちょっと。。。ひきぎみ。。。
あああ、萌えそう。。いかん。。

キャラを立たせるには、当然ながら設定だけじゃダメなわけで。「借金を踏み倒し、俺は
旅人だ、とのたまい、お酒が大好きで、厚顔無恥、どこか憎めない。」
ストーリーに直接かかわっていないところで、いかにその性格を出すか、が
きちんと出来てるから入り込めるんだと思う。

後輩の殺人遺棄を幇助もせず、かと言って見捨てもせず。
仲間がやくざに殴られていたら「ああ、俺だ、俺だ」と夢中で庇い。(しかも、勝ってる)

そして期待のどんでん返し。

うん、そこで出て来ると思ったよ、ボアン先輩♪