すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

骨の袋/Bag of Bones (ねこ3.7匹)

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ヌーナンと知り合った少女を、異常な地元の権力者マックス・デヴォアがつけねらう。デヴォアとの戦いを余儀なくされたヌーナンだが、彼は亡き妻の意外な真実を知ることになる。さらに過去にこの地で活躍していた黒人歌手セーラに対する忌まわしい犯罪が明らかに。セーラは復讐のために霊界から戻ってきたのか? 彼女が企んでいる邪悪な野望を、もはや阻止することは出来ないのか!? (裏表紙引用)

 


ん?いや、面白くなくはなかったよ(言い方)。

 

妻を突然失った中年ベストセラー作家・マイクが失意のままに別荘に滞在することになり、そこで様々な怪奇現象が起こるというゴーストストーリー。幽霊ものとして読めば全く怖くないし物足りないが、サイドストーリーのほうに気合が入ってる分相殺。滞在先で知り合ったシングルマザー・マッティーの義父が大富豪であったために、娘の養育権を巡ってアレコレ嫌がらせをされるというのが上巻の主な流れ。それはまあいいんだけど、妻を亡くした中年男性が21歳の美女と深い関係になるっていうのがどうも・・・。町の人たちに噂されてもしょうがないと思う。いい悪い以前に理性はないのかって。


まあそれもいいとして、スロー展開の上巻が嘘のように下巻は怒涛の展開。特に私のお気に入りは、大富豪デヴォアとムンクのような秘書に殺されかけるシーン。石を投げつけるって(笑)。怪奇現象の真相のほうはキングにしてはハードで、らしくないかもしれない。マーティとの容赦ない展開についても、ああは言ったけれど気の毒だし。タイトル「骨の袋」という言葉にも2通りの意味があったみたい。

 

作家の回顧録として考えたら、21歳美女との恋愛自体妄想だったりして?と思ったり。