すべてが猫になる

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ソロモンの犬  (ねこ3.5匹)

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道尾秀介著。文藝春秋


秋内静、相模野大学三年生。彼が自転車便のバイトをしている最中、幼い友人・陽介が愛犬に
引きずられてトラックに撥ねられ死亡した。愛犬は何故暴走したのか?同時刻に事故を目撃した
静の友人たちは陽介の事故に関わっているのか?



読むの忘れてました^^;;

すっかり遅れを取りました。一通りお仲間さんの記事を徘徊して帰って来たのですが、どうやら
今回は「片眼の猿」と立場が入れ替わってしまったような。。なんでこうなるんだ^^;
作風が好みだった事が高評価に繋がった(自覚あり)前作。
本書は青春ミステリーという事で、なかなか主人公が自分的にキモチワルかったのと、
恋愛絡みで振った振られたのエピソードが何気に肌寒かったのとで好みでは全くなかったです。。
青臭いとか関係なく、腹の中のかっこ悪い部分っておいらの女性の部分としては
知りたくもないんですよ。それ以前に、真っ先に疑うのが自分の親友っていうのも
人間性疑うし、「他人の気持ちを考えろ」っていう台詞も「自分こそ考えろ」と
言ってやりたかった。
もちろん京也の方が嫌いだけど。
そんな中、助教授の間宮のすっとぼけたキャラクターがかなり救いになったかもしれない。
子供が犠牲になるこの事件に抵抗を持っていた自分が、クスクス笑う余裕が生まれたもの。


さて。
しかしそうは言っても面白いと思っている自分はごまかせない。
いつものごとく「サプライズを期待しない」姿勢で取り組む作家さんなので、
やっと、念願叶って最後のめくるめく意外な仕掛けとその真相に驚く事が出来ました^^v
これを『シャドウ』でやってくれていたら、あの作品は自分にとっての傑作になってたかも
しれない。。組み合わせが自分と相性が悪いのかなあ。