すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

ウェディング・ドレス (ねこ3.8匹)

イメージ 1

黒田研二著。(クロケンと言うらしい、笑)講談社ノベルス。第16回受賞作。


祥子とユウ。
二人それぞれの一人称で進む二重構成の物語です。

読み始めて、ああ、またこういう○○トリックものか、とあぐらかいて読んでたら痛い目に
遭いました(笑)
かわるがわる祥子、ユウが同じ事件で登場するんですけども。
な、なんかおかしいんですよ。。。
どこがって言われてもわからない、でもなんだか主人公二人を取り巻く牧師や、祥子を陵辱した
男達の印象が全く違うというか。。
これは単に、主人公が変わるので視点が違う、ということではなく、何かがヘンなんです。

そして、真相。
あああ、こういう手を使ったのか!
完敗~~~。あぐらかいててごめんなさい。ちゃんとびっくりしました。


○○トリックといっても、一概に一つ二つでくくれないですねえ。まだまだこの手法に
可能性を感じましたね。そういう意味では、すごく今後が期待できる作家かもしれません。