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スキン・コレクター/The Skin Collector  (ねこ4.5匹)

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ニューヨークの地下で拉致された女性は毒の針で刺青を刻まれ、死亡していた。現場では、科学捜査の天才リンカーン・ライムが解決したボーン・コレクター事件に関する書籍の切れ端が発見された。殺人者はあの連続殺人犯の手口とライムの捜査術に学び、犯行に及んでいるのか?現代最高のミステリー・シリーズを代表する傑作。(上巻裏表紙引用)

 


リンカーン・ライムシリーズ第11弾。

 

今回の事件は、かつて全米を震撼させた殺人鬼「ボーン・コレクター」の犯罪になぞらえた「スキン・コレクター」が登場する。タトゥー・アーティストであるスキン・コレクター(ビリー・ヘイヴン)は、被害者を地下トンネルに拉致し、薬で体の自由を奪ったあと被害者の体にタトゥーで毒を注入する。その謎めいたメッセージは一体なにか。犯行の目的は?次の犯行はいつ?それに並行して、ウォッチメイカーが刑務所で死亡。ライムはプラスキーを葬儀場へ潜入させるが――。

 

珍しく上巻のラストで犯人が捕まらないので緊迫感が延々と続く。科学捜査により微細証拠から事件の真相を突き止めていくのはいつも通りで面白いが、今回は潜入捜査のプラスキーが結構ドジを踏んだり(男優と間違えたくだりは笑い死ぬかと思った)、サックスの娘代わりのパムが学校をやめて彼氏と旅をすると言い出して大喧嘩したり(こういうタイプは一度ほっとけばいいと思う)、ロン・セリットーが犯人の餌食となったりする。サックスが元警察官と病院で死闘を繰り広げるくだりや、パムの彼氏が犯人のターゲットにされるシーンはドキドキハラハラ。ていうかトイレの個室に扉付けるなよ。。

 

お決まりのどんでん返しも見事に決まってコーフン。犯人の正体のこういうパターンは初めてじゃない?さらに、ライムの罠をかいくぐって実は犯人はあいつでしたの大サービス。そして大団円かと思いきやいやまだページ数があるぞ?ってことで、あの人物が華麗に登場!!おいおい教えといてくれよ!そうだったのか!

 

と、いうわけで「ボーン・コレクター」と「ウォッチメイカー」を先に読むこと必須。ところで私の「こんな死に方したくない」ランキング1位はバーニング・ワイヤーなんだが、ティースプーン半杯で何万人も殺せる毒物で苦しみまくるやつも勘弁して欲しい。。。ボツリヌス菌こわや。