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去就 隠蔽捜査6  (ねこ3.8匹)

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大森署管内で女性が姿を消した。その後、交際相手とみられる男が殺害される。容疑者はストーカーで猟銃所持の可能性が高く、対象女性を連れて逃走しているという。指揮を執る署長・竜崎伸也は的確な指示を出し、謎を解明してゆく。だが、ノンキャリアの弓削方面本部長が何かと横槍を入れてくる。やがて竜崎のある命令が警視庁内で問われる事態に。捜査と組織を描き切る、警察小説の最高峰。(裏表紙引用)


大人気隠蔽捜査シリーズ文庫最新刊。第8弾かな。新年1発目の読書は、確実に外さないものを。好きな作家=外さない、ではないからねえ。その点、この竜崎シリーズは鉄板だから。

 

今回はストーカー殺人から誘拐事件にまで進展し、SITや銃器対策レンジャーまでが出動する大事態に。戸高の慧眼で事件は解決したものの、竜崎に決定権を奪われた方面本部長を敵に回してしまった。まあ正直、事件のことはどうでもよい(笑)。結構先が読めるし、現実的に○が事件を動かした、ってことあるかな?って思わなくもないし。動機も短絡的で、同情の余地がいくらあるように描かれていてもとてもそうは思えないし。

 

さておき面白いのはやはり竜崎の正論と、人をどんどん味方にしていく人間力。戸高だって野間崎だって、最初は竜崎を煙たがっていたはず。それが今ではすっかり信奉者。事件の行く先々で尊敬を集めていくし。弓削方面本部長が完全に空回りしていて、爽快だったなあ。こいつも次あたりから信奉者になったりして。


まあ、にしても、竜崎が娘の彼氏にした仕打ちはやりすぎな気も。。彼女の父親(偉い警察官)がストーカー対策チーム引き連れて自分のとこに来られたら、ショックすぎて私ならお付き合い考え直すけどね。。