すべてが猫になる

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水底の骨/Where There's a Will  (ねこ3.7匹)

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アーロン・エルキンズ著。嵯峨静江訳。ハヤカワ文庫。

 

十年前、ハワイで大牧場を経営するマグナスが失踪を遂げた。その遺骨が海の中から発見され、遺族の証言では当時のマグナスは殺し屋に命を狙われていたという。彼は逃亡の末にかわりはてた姿になったのか?現地を訪れていた人類学教授ギデオンは調査を開始。当初、それはごく普通の骨に思えた。だが、やがてその骨の異常さが明らかになり、遺族の隠されていた秘密が露わに…スケルトン探偵をも惑わせる遺骨の正体は。(裏表紙引用) 

 

 

ケルトン探偵シリーズ第11(原書12)弾~。読みは「みなそこの骨」。

 

飛び抜けて面白くもならないが、面白くならなくもならない…安定の骨ミス。毎回舞台が変わるミステリ、今回のギデオンさんはハワイに飛ぶ。友だちのジョンの友だち・アクセスの牧場にお世話になります。このアクセス・トーケルソン一家は皆さん莫大なお金持ちで、それぞれいろんな商売をしているわけだけど。そもそも10年前に牧場所有者のマグナスが行方不明となり、マグナス兄であるトーケルは殺されてしまったから遺産を受け継いだというわけ。しかし久々に遺骨が見つかり、ギデオンの調査でその骨はトーケルであることが分かり…という熱い展開の物語。つか、トーケル・トーケルソンなんて名前あるんだね。ややこしいわ。あと、ギデオンのミドルネームって初めて知った気がするんだけども。(ギデオン・ポール・オリヴァーと紹介されていた)

 

今回はジュリーがかなり後から登場するしあまり事件にも口出ししないし、ギデオンが危ない目にも遭わない…ちょっとつまんないかなと思っていたが、真相が二転三転するのでそれでトントンという感じ。最後の殺人はさておき、元々トーケルソンたちが絡んでいた犯罪?は誰も得しないしもうそっとしておいてやれって思うけどね。。まあでも1番面白かったのは、ワイメア警察署が平日の八時~五時しかやってなくて皆がパニックになってたくだりなんだけど。どんだけ平和よ。