碧野圭著。PHP文芸文庫。
吉祥寺に出店する大手書店チェーンに転職を果たした理子と亜紀。しかし、大型書店の店長という、いままでと違う職責に理子は戸惑っていた。一方、文芸書担当として活躍する亜紀にも問題が。妊娠をきっかけに起こった夫との確執、書籍の回収騒動―。そんな忙しい日々の中、本と本屋の力を信じる二人が考え出した新たな挑戦とは?書店を舞台とした痛快お仕事エンタテインメント第二弾。 (裏表紙引用)
「ブックストア・ウォーズ」の続編。ドラマ化もされたし現在7巻まで出ているようなので、ヒット作と言って差し支えないでしょう。タイトルを改変したのは大正解だと思うけど、ヒロイン2人が27歳と42歳なので「ガール」はどうかと(^_^;。
ところでこの続編、方向性を変えたのかな。理子と亜紀が勤めていたペガサス書房はブラックで結構シビアなストーリーだった気がするのだが、「新興堂書店」ではバリバリ書店員であることの矜持を持って生き生き働く2人が読める。亜紀が妊娠したり、理子が副店長に心惹かれたりと色々ありつつ、大型書店ならではの苦労やフェアの楽しみ方、本屋大賞の裏側など本好きとしては興味津々の内容がてんこもり。2人とも、プライベートが仕事に直結する問題を抱えるので同じ女性として共感したりしなかったり考えさせてもらえた。やっぱり亜紀の旦那は好かんわあ(^_^;。。まあ、こういう問題って人それぞれの価値観でやるしかないからね。どうやっても誰かは文句言うから。
で、文庫書き下ろしだと文学賞から外れるということを初めて知った。私なんかは、もう全部文庫書き下ろしで出して欲しい派なんだけど(単行本の手触りとか見た目とか、モノとしては好きだけどね)それじゃずっとムリそうだなあ。