すべてが猫になる

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私たちは生きているのか?  (ねこ3.7匹)

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富の谷。「行ったが最後、誰も戻ってこない」と言われ、警察も立ち入らない閉ざされた場所。そこにフランスの博覧会から脱走したウォーカロンたちが潜んでいるという情報を得たハギリは、ウグイ、アネバネと共にアフリカ南端にあるその地を訪問した。富の谷にある巨大な岩を穿って造られた地下都市で、ハギリらは新しい生のあり方を体験する。知性が提示する実存の物語。(裏表紙引用)

 

 

Wシリーズ第5弾。

 

今作でのハギリとウグイ、アネバネと共にアフリカ南端へ飛ぶ。ウォーカロンばかりが集まっている村がそこにあるらしい。脱走した連中なのかな?新しい研究というのも気になる木。今回舞台となる村は親切だし礼儀正しいけど、どことなく謎めいてる。と思ったらやっぱり想像以上の不気味な企みが隠されていてビビった。あんま絵で見たくないかも。

 

SFなんかだとロボットの反乱って怖いイメージだけど、ウォーカロンは誠実で優しく短絡的でないからそれほど心配はないのかな。逆に怖い気もするけど。

 

生命を長らえるため医療は発展していくはずなのに、肉体が再生され子孫がいなくなれば生に執着しなくなって一生懸命生きなくなるのかと思うと皮肉だなと思う。ちょいと哲学的なテーマだけど、生きているかどうかの証明ってなんなんだろうね。生命の定義が変われば今不変のものとしてある「生命の大切さ」からして何もかもがひっくり返る気がするけど。