すべてが猫になる

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星間商事株式会社社史編纂室  (ねこ3.7匹)

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川田幸代29歳は社史編纂室勤務。姿が見えない幽霊部長、遅刻常習犯の本間課長、ダイナマイトボディの後輩みっこちゃん、「ヤリチン先輩」矢田がそのメンバー。ゆるゆるの職場でそれなりに働き、幸代は仲間と趣味(同人誌製作・販売)に没頭するはずだった。しかし、彼らは社の秘密に気づいてしまった。仕事が風雲急を告げる一方、友情も恋愛も五里霧中に。決断の時が迫る。(裏表紙引用)


久々にしをんさんのエッセイでない小説を。うん、やはり変わってて面白いな。主婦含む女友達三人でBL小説を執筆し同人誌を制作しているOL幸代の、波乱万丈オフィス物語?。腐女子だということを会社に隠したままなのかな?と思ったら意外に序盤でバレちゃうのね。でもそれがなぜ「ウチの課も同人誌を作ろう!」になるのかが謎(笑)。

 

私の中学時代の仲良しグループ(今も付き合いがあるのだが)が実は漫画を描く人たちで、毎日1人の家に集まって皆で漫画を描いていたなあ。今は誰も描いてないけど。私はその場にいるけど漫画読んでるだけっていう。今でいうBL漫画を描いてる子もいた。当時流行っていた聖闘士星矢の氷河と瞬(分かる人だけうなずいてくれ)を恋人同士っていう設定にしてたり。コミケとかも行ってたんじゃないかな。なのでまあ当時の記憶を再生しつつ。

 

幸代たちにはそれぞれ恋人や夫がいて、オタクと主婦は兼業出来るのか、相方にカミングアウトできるのかってところが腐女子の永遠のテーマ。個人的には、自分を自分たらしめているものを隠さなきゃいけない間柄にいい印象はないけれど。でも昔ほどオタク女子って悪いイメージがないから羨ましいなと思う。サブカル女子なんて言葉もあるし。昔からそういう人種はいたんだけど、当時は普通と違う趣味を持つ人たちに市民権なんてなかったよ。それでも持つ悩みは変わらないんだなと幸代たちを見てて親近感を持ったなあ。

 

オタク同士の友情や同僚みっこちゃんヤリチン先輩などなどの関係は好きだったけど(特に課長さいこう)、会社の秘密みたいなところはあまり興味が持てなかったかな。結構笑えない真相だったし。あと、挿入話のBL小説は生理的にちょっと^^;(今こういう事言うと怒られるのかなあ。。。)