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彼女は一人で歩くのか?  (ねこ3.7匹)

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ウォーカロン。「単独歩行者」と呼ばれる人工細胞で作られた生命体。人間との差はほとんどなく、容易に違いは識別できない。研究者のハギリは、何者かに命を狙われた。心当たりはなかった。彼を保護しに来たウグイによると、ウォーカロンと人間を識別するためのハギリの研究成果が襲撃理由ではないかとのことだが。人間性とは命とは何か問いかける、知性が予見する未来の物語。(裏表紙引用)

 


ついに手を出した。Wシリーズ第1弾。

 

おそらく壮大なストーリーの序章のような作品なので、設定を把握するところから。人間と見た目の相違もなく、人権が人間と同等にある存在、ウォーカロン。近未来、人間はほとんどの臓器を代替することができ、寿命が飛躍的に延びた。しかし子どもが生まれないこの世界では人口問題を抱えている。主人公のハギリは80歳の研究者で、人間らしい思考の本質を追究している。やがてハギリの研究所で爆発事件が発生、それは人間とウォーカロンの識別を恐れている者の犯行か、はたまたその逆か。政府と関わりのある少女ミチルの存在の意味するところは?


などなど。ちょっとSFチックでもありつつ森さんらしい無機質で遊び心ある世界観。森ワールド全開。これから世界はどうなるのか、ハギリとウグイの関係はどう進むのか。まだまだ乗りかかったばかりでどのキャラがいいとかあのキャラがどうもとか何もないが、物語はテンポ良く進み始めているので続きが楽しみで仕方がない。まとめて読もうかいな。

 

ところであのシリーズとの関連は?あると言えばある、ないと言えばない、という感じ(現時点)。名前は出てきたよ、あの人の。