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3時のアッコちゃん  (ねこ3.9匹)

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柚木麻子著。双葉文庫

 

澤田三智子は高潮物産の契約社員。現在はシャンパンのキャンペーン企画チームに所属しているが、会議が停滞してうまくいかない。そこに現れたのが黒川敦子女史、懐かしのアッコさんだった。会議に出すアフタヌーンティーを用意して三智子の会社に五日間通うと言い出した。不安に思う三智子だったが…!?表題作はじめ、全4編を収録。読めば元気になるビタミン小説、シリーズ第二弾! (裏表紙引用)

 

 

アッコちゃんシリーズ待望の第二弾文庫化。やっぱりこのシリーズ愛しい。夢中ですぐ読めてしまうね。

 

「3時のアッコちゃん」
アッコちゃんと前回深い関わりを持った三智子が主人公。アッコさんの「出張ティーサービス」の内容がどれも素敵で、お腹鳴りそうだった。煮詰まる会議にこういう清涼剤はいいね。

 

「メトロのアッコちゃん」
オペレーター勤務の明海は、日々のしんどい通勤経路や会社のブラック気質に気が塞いでいた。駅ホーム内のスムージースタンドの出会いが明海を変えていく。強引すぎるアッコちゃん、超能力者なのかホラーなのか^^;新鮮野菜と果物のスムージー、そんなに体にいいとは。でも飲むだけで人生ハッピーみたいな都合のいい話じゃないのが良かった。ていうか、このモデル、ワ○ミだよね^^;

 

「シュシュと猪」
デザイナーの塔子は、引っ越してきたばかりの関西人に馴染めない。すいません、あの、大阪と神戸って気質も何もかも全然違うから^^;神戸の人ってこんな誰にもノリノリで話しかけたりしないし、「おつり五百万えーん!」とか絶対言わないと思うんだけど。。作者が関西は全部大阪ノリだと思ってるんだろうなあとそればっかり引っかかった。そこがメインテーマだったからスルーできません。。でもシュシュ屋のギャル3人と塔子さんの関係は面白かった。

 

「梅田駅アンダーワールド
何をやっても自分はダメだと思っている佐江は、大阪で働く決意をし梅田駅に面接へ出向く。。あはは、これは分かるな。梅田駅のカオスぶりは凄まじいからね。私、地方の人と梅田で待ち合わせする時はその人の降りてくる改札前まで必ず迎えに行ってるもん。絶対分からないだろうから。。佐江が今回のトラブルで経験した色んなことや出会った人が佐江に影響を与えたならうれしい。


以上。好きだから色々書いちゃった。後半2編はアッコちゃんが出てこないので少し物足りないかな。でも読めば元気になれるビタミン小説の看板に偽りなし。アッコちゃんの生命力で、これからもたくさんの人の人生を良いほうに変えて欲しい。