すべてが猫になる

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デスペレーション/Desperation  (ねこ3.5匹)

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ネヴァダ州の砂漠を突っきるハイウェイ50。一人の警官が、通りがかる人々を次々と拉致していた。彼らが幽閉されたのは、デスペレーションという名の寂れた鉱山町。しかも、町の住民はこの警官の手で皆殺しにされていた。妹を目前で殺された少年デヴィッドは、神への祈りを武器に、囚われの人々を救おうとするが…善と悪、生命と愛という荘厳なテーマに挑む、キング畢生の大作。(裏表紙引用)

 


デスペレーション=絶望、ということで。ネヴァダ州で、強面で屈強な一人の警察官が、通りかかる人々を次々と暴力的に拉致し、「デスペレーション」という鉱山町に閉じ込めていくというお話。いつものキング長編のパターンなのだが、上巻が死ぬほど面白い、下巻に入ってからダラダラ、結末どうでもいい、っていう(笑)。

 

被害者は売れっ子作家だったり仲良し夫婦だったりファミリーだったり年齢もバラバラ。それぞれ警察官に車を止められて尋問されるところから始まるんだけど、饒舌な台詞の合間合間に「殺す」とか「俺は狼だ」とか、謎の言葉が入っててそれが怖いったらない。え、今なんと?という感じで。売れっ子作家がスキを見てかける電話の相手ってマネージャーじゃないだろう、と心の中で大ツッコミしたがのちのちこのマネージャーが大活躍。拉致された人々の中でも、信心深い少年デヴィッドが1番頑張り屋だったりする。

 

なぜ警官が人々を拉致しているのか、それがだんだん解き明かされていくんだけど・・まあそれは結構どうでもよくて、姿かたちが変わっていく様子とか警官+オオカミたちと拉致民とのバトルが読みどころ。これは映像でぜひ観てみたい。