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自覚 隠蔽捜査5.5  (ねこ3.8匹)

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畠山警視は実技を伴うスカイマーシャルの訓練中、壁に直面する。彼女は共に難事件を乗り越えた竜崎に助言を求めた(「訓練」)。関本刑事課長は部下戸高の発砲をめぐり苦悩した。そこで竜崎の発した一言とは(表題作)。貝沼副署長、久米地域課長、伊丹刑事部長。彼らが危機の際に頼りにするのは、信念の警察官僚、大森署署長竜崎伸也だった―。七人の警察官の視点で描く最強スピン・オフ短篇集。(裏表紙引用)

 

 

竜崎シリーズのスピンオフ短編集第2弾~。

 

婦女暴行事件誤認逮捕騒動や女性キャリア警視の訓練での懊悩、幹部の人事異動などなど、シリーズの脇役キャラがそれぞれ主役となる作品集。野間崎と戸高と伊丹以外はほぼ誰だかわからんが、結局どの人物も窮地に陥って竜崎に相談→竜崎から魔法の言葉をかけられ解決という流れ。正論と正義をブレなく通す竜崎の人柄にみんながみんな惚れてしまうのが凄いを通り越して笑える。実際凄いけどね。

 

なんとビックリ、第1弾で竜崎が恋にうつつを抜かし読者の反感を買いまくった当の相手、美奈子が再登場。特に何があるわけでもないが、寝た子を起こすなよ~^^;でも美奈子の話が1番面白かったけども。あと戸高がやたら「出来る刑事」として持ち上げられているので「そうだっけ?」という感じ。優秀ではあったけれど、そこまでだったとは。だんだん好きになってきた私は作者の思うツボ?

 

というわけで、いつも通り面白さ読みやすさ抜群。長編のほうがいいけどねー。