すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

ST 桃太郎伝説殺人ファイル 警視庁科学特捜班  (ねこ3.7匹)

イメージ 1

今野敏著。講談社文庫。

 

東京、神奈川、大阪。離れた3つの場所での殺人。だが、全ての遺体に“モモタロウ”の文字と五芒星が刻まれ、被害者は皆、岡山に関係する人物だった。県警の特命班に招聘されたSTたちは事件を調べ直し、地元に伝わる“桃太郎”の伝承を探っていく。異能の5人が謎を解く警察小説。ST“伝説”シリーズ、第二弾。(裏表紙引用)

 


伝説シリーズ第2弾~。

 

第1弾を読んだ時にこのシリーズは失敗だろうと思ったが、この第2弾はまあまあ良かった。三ヶ所で起きた殺人事件が岡山に関連していると思われることから、STのメンバー+菊川警部補が岡山に出張する。事件に桃太郎伝説が関連していると確信したSTのメンバーは、警察とは別方面で捜査を開始するが――。というお話。

 

桃太郎伝説が一般に周知されているものと違う視点で語られるのが面白かったし、事件との結びつきもムリヤリのやっつけ感はない。今回は青山さんが事件に深い思い入れを持っていて、彼の今までと違う面が色々見られるのがいい。

 

でも、やっぱり、赤城さん筆頭に青山さん以外誰もたいして目立たないっていうのが...「出張」っていうスタイル、STには合っていないと思う気持ちは変わらないな。次作で伝説シリーズ終わりみたいだからまあいいけど。