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仮面病棟  (ねこ2.5匹)

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知念実季人著。実業之日本社文庫。

 

療養型病院に強盗犯が籠城し、自らが撃った女の治療を要求した。事件に巻き込まれた外科医・速水秀悟は女を治療し、脱出を試みるうち、病院に隠された秘密を知る―。閉ざされた病院でくり広げられる究極の心理戦。そして迎える衝撃の結末とは。現役医師が描く、一気読み必至の“本格ミステリー×医療サスペンス”。著者初の文庫書き下ろし! (裏表紙引用)

 


初読みの作家さんだが、失敗した。現役医師ということに期待して苦手な医療ミステリーに手を出してみたが、人間合っていないことはするべきではないなあ。読みやすい文章と先がどんどん気になる面白さはあったものの。

 

舞台は療養型病院。同僚とたまたま勤務を交替した外科医の速水は、64人の患者と2人の看護師、院長と共にピエロの格好をした暴漢に監禁される。強盗の際に近くにいた女性(愛美)に発砲したピエロ男は、速水にその女性の治療を指示。ピエロは朝5時には出て行くと約束をしたが、この病院、なんだかおかしい…。

 

なんだろうな。ストーリーはそつなくまとまっているし大きな瑕疵はないと思うのだけど。とにかく犯人が分かりやすすぎる。。。これに気づけない読者1人もいないのでは。さらに動機と行動力が噛み合っていない。そして何より速水医師の純愛が気持ち悪かった。。。読めなかった理由はほとんどこれ。お相手の愛美のキャラ造形の酷いことったら。あまりの酷さに、さぞ年齢のいった作家さんなのだろうと思ったら同年代。中年男性の星・「清楚で優しく芯の強い女性」キター。淡いピンク色の下着といい、ウインクといい、中年男性の夢がポケットにいっぱい。お手洗いに行くと言えずに「恥ずかしいっ。もぅバカぁっ」と顔を真っ赤にする女性が本当に居ると思ってるならここに連れて来い。