すべてが猫になる

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彼女が灰になる日まで  (ねこ3匹)

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ライターの銀次郎が昏睡状態から目覚めると、謎の男が現れた。男は「この病院で目覚めた人は自殺する」と告げる。過去に四人の患者が自殺したことを知り、調査を始めた銀次郎は、関係者の証言を辿る中で、彼らの企みに飲み込まれて行く。オカルトか、医療ミスか、それとも。次々と明らかになる衝撃の事実に目が離せないノンストップミステリー。 (裏表紙引用)

 

 

銀次郎シリーズまさかの第4弾。

 

前回で主人公が死亡したのに生き返り読者の目を点にさせるところから始まる今作。しかも完全に物語は新しい展開に進み、まさかのオカルトへ分野を飛躍させている。え~っと^^;。不運にもここから読み始めた読者に説明すると、銀次郎は前回友人に刺され心停止し、半年に渡る昏睡状態の挙句、脳に酸素が行き渡らない状態が数分続いた割に会話にも仕事にも支障なく見事に社会復帰したわけである。銀次郎は以前実の母親を殺され、甥まで殺されかけたという境遇にあり、かつ離婚した妻の結婚式に乗り込み再婚を壊したという過去を持つ。

 

さてどっから突っ込んでいいかわからない内容の小説だが、これは浦賀氏の作品なのでファンは気にせず読み進める。脳云々の要素も全くその現象の説明を放置しているわけではないしね。ただオカルトに走ったのは失敗だったな。生まれ変わりを信じるか、オカルトを信じるかという不毛なテーマが主流になってしまったせいで事件そのもののインパクトが薄まってしまったし。

 

というわけで、コレ単体では浦賀作品の特徴を掴むどころかシリーズの全貌すら見えないので初心者は評価放棄して欲しい。