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公開処刑人 森のくまさん  (ねこ2.5匹)

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堀内公太郎著。宝島社文庫

 

公開処刑人「森のくまさん」。犯行声明をネットに公表する連続殺人鬼だ。捜査本部は血眼で犯人を追うが、それを嘲笑うかのように惨殺は繰り返され、世間は騒然となる。殺されたのはレイプ常習犯やいじめを助長する鬼畜教師など、指弾されても仕方ない悪党ばかりで、ネットには犯人を支持する者まで出始めていた。一方、いじめに苦しみ、自殺を図ろうとした女子高生の前に、謎の男が現れ…。 (裏表紙引用)

 

 

感想を書こうかどうか迷ったが。。。


第10回「このミステリーがすごい!」大賞隠し玉作品ということで。当時かなり売れたそうな。というわけで、この賞とは相性が悪いわたくしも試しに読んでみた。

 

まあ一言で言って、浅い。「森のくまさん」の異常性がどうも通り一遍、そのへんに転がっているイメージだけで作られた感。森のくまさんに乗せられる少女たちのイジメ問題も、その悩みすらも、どっかで聞いたような内容をなぞっただけで心に刺さらない。人物造形を異常に、加害方法を残酷にすればするほど読者は気に入るのかもしれないが、大人や沢山本を読んでいる人にはどうだろうかな、これ。

 

良い点は、一気に読める、綺麗にまとまっている、文章は幼いが意味は通っているところ、だろうか。ってなんだそりゃ。