すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

本の町の殺人/Murder is Binding (ねこ3.6匹)

イメージ 1

ローナ・バレット著。創元推理文庫

 

古書と専門書の書店が軒を連ねる、読書家の聖地ストーナム。トリシアはこの町のミステリ専門書店店主だ。ヴィンテージものからベストセラーまで取りそろえたこの店は、彼女の夢が詰まった大切な城。ところが隣の料理書専門店の店主が殺され、高価な初版本が消えた。第一発見者のトリシアは容疑を晴らそうと必死で事件を調べる。本屋だらけの町を舞台にしたライトミステリ第一弾。(裏表紙引用)

 


初読みローナ・バレット。

 

まあストレートなタイトルですこと。「本の町」ということで、主人公のトリシア始め様々な本屋さんを町に呼び、活性化させた町。それぞれ料理本専門だったりミステリ本専門だったりとお店に特色がある。自分の住む今のこの世界では有り得ないけど、こういう商売に活気があるのがすごく羨ましかった。ミステリ専門店でお客が賑わってレジに10人くらい並ぶとか。出てくるのはベタな作家や作品ばかりだったけれど、自分の好みど真ん中だったから読んでいて楽しい。

 

作品の雰囲気は、コージーミステリ風というのか(殺人は起こるが)ほのぼの系。創元のピンク系、コミカル系ってだいたいどれも似ている^^;日本に入って訳されるぐらいだから勿論面白いのだが、物語や人物が面白いとミステリ的にはやはり弱い。そこを期待していたわけではないが、犯人がそのまんまってのはどうだろうかな^^;

 

シリーズになっているようだが、妹のトリシアと姉のアンジェリカの「仲が悪いけど大人になって今さらどう仲良くしていいかわからない」距離感がどう変わっていくかが見もの。常連のエヴァリットはずっと店員をやっていくのかも気になるし。続けて読みたい気持ちはあるんだけど、ケイト・キングズバリーも気になってるんだよね。味見ばっかりしてどのシリーズも進まないのであった。。。