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真夜中の探偵  (ねこ3.5匹)

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数年前に失踪した母親の行方がつかめぬまま、17歳の空閑純は大阪で独り暮らしを始める。探偵行為の科で逮捕された父親との面会が許されない状況下、思いがけない人物に声を掛けられたことをきっかけに、純は探偵への道を歩きだす。木箱に入った元探偵の溺死体が発見され、純は「水の棺」の謎に挑戦する。(裏表紙引用)

 

 

探偵ソラシリーズ第二弾。設定をおさらいすると、第二次世界大戦後の日本はソ連に占領され、北海道は日ノ本共和国と呼ばれる社会主義国、日本とは冷戦中。日本はカタカナ語や方言、あらゆる探偵行為を禁止されている。ソラの両親は探偵であり、父親はその探偵行為により逮捕、母親は行方不明。ソラは探偵を目指し、母の行方と父の釈放のためにたった1人捜査を開始する、という内容。

 

まあ、本当に児童書だったのか?と疑う政治的要素の排除出来ない内容であり、前作同様作品の息苦しさはそのまんま。一応、ソラの推理能力を試すような殺人事件は発生しているが――物語のほうに重点が行きすぎ、取ってつけたようなものにしかなっていなかったような。トリックや犯人の意外性などは楽しめるが。

 

1番重要である母親の行方がほぼ進展しておらず、まあシリーズものとして早くも中だるみというやつか。こういう風に続けていくのかな。どこまで続くのだろう。。めちゃつまらないわけではないが、出来れば早くこのシリーズ終わって欲しいとファンとして切に願う。