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ビブリア古書堂の事件手帖2 ~栞子さんと謎めく日常~ (ねこ3.8匹)

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鎌倉の片隅にひっそりと佇むビブリア古書堂。その美しい女店主が帰ってきた。だが、入院以前とは勝手が違うよう。店内で古書と悪戦苦闘する無骨な青年の存在に、戸惑いつつもひそかに目を細めるのだった。変わらないことも一つある―それは持ち主の秘密を抱えて持ち込まれる本。まるで吸い寄せられるかのように舞い込んでくる古書には、人の秘密、そして想いがこもっている。青年とともに彼女はそれをあるときは鋭く、あるときは優しく紐解いていき―。(裏表紙引用)

 


こういうのもたまには読むんです。ということでシリーズ第2弾。遅くてすいません。マンガ並みにサクサク読めるのがいいところ。第1弾の内容を全く覚えていないが^^;

 

アントニイ・バージェス 『時計じかけのオレンジ』(ハヤカワ文庫NV)
私が1、2番目に好きな映画の原作ということでテンション上がる短編。原作は読んだこともないしあまり読む気もしないという。しかし、この事実は全く知らなかった!!もし映画がそうだったら自分がどう評価してたかなあ。この読書感想文問題は、ネットが普及した今当たり前にありそうだ。。。

 

福田定一 『名言随筆 サラリーマン』(六月社)
一体この作家さんは誰?と思う方のほうが多いだろうが、読めば分かる。この面白くなさそうな普通の随筆にどんな秘密が。。。このお話では学生時代に付き合っていた大輔の彼女が、ビブリア古書堂に亡父の蔵書の宅買いを依頼するところから始まる。色々家庭の事情のありそうな元カノと謎の随筆、そして高価な本とは一体どれか。

 

凄くいいお話!これ好き!!元カノを苛めていたお姉さんとのやり取りもジンワリ来るし、父娘の関係もベタベタしてないけれど愛情を感じる。ただ、残った本を大型古書店に売りに行く、ここまでは想像できたとしても、「でもやっぱりやめる」ところまで他人の行動を読む、ってのはムリがあったような^^;

 

大輔と栞子さんの距離が縮まったのは良かったよー。

 

足塚不二雄 『UTOPIA 最後の世界大戦』(鶴書房
ビブリア古書堂に本を売りに来た男は、謎の質問を残してそのまま姿をくらました。栞子さんの推理力でその男の住居を突き止めたが。。。このお話は小説ではなくマンガ。足塚不二雄とはある人気漫画家さん
と同じ人なんだけれど。。これは分かりやすいかな。そこが謎なわけではないけども。
今まで謎だった、栞子さんの母親のことが描かれてある。色々あるんだろうなとは思っていたが、結構重たいよね。てか、母親の人物造形にかなり驚いた。不快な、と言ってもいいかもしれない人物像に戸惑ったなあ。


以上3篇。それぞれ100ページほどあるが長くは感じない。まあしかし、栞子さんの最後の発言は若さゆえかな。「一生○○しない」「絶対○○しない」ほど信用出来ない言葉ってないからね~。