すべてが猫になる

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タルト・タタンの夢  (ねこ3.8匹)

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商店街の小さなフレンチ・レストラン、ビストロ・パ・マル。シェフ三舟の料理は、気取らない、本当のフランス料理が好きな客の心と舌をつかむものばかり。そんな彼が、客たちの巻き込まれた事件や不可解な出来事の謎をあざやかに解く。常連の西田さんが体調を崩したわけは?フランス人の恋人はなぜ最低のカスレをつくったのか?絶品料理の数々と極上のミステリ。(裏表紙引用)

 


近藤さんのフレンチ料理ミステリー。なかなか人気作のようなので楽しみに読んだ本。下町で、たった4人で回しているビストロで起きる小さな出来事、ささいな謎を、三舟シェフが華麗に解き明かす物語。

 

ミステリ的には緩いものばかり。そこよりも料理の美味しそうな描写やキャラクターの魅力、文章の読みやすさで引っ張っている物語だとわかる。個人的にフォアグラや変わった食材が苦手なのだがまあ少数派だろう。世間の皆さんは鵞鳥とかキャビアとか牛タンとか(違)ああいうのお好きなんですか。チョコレートのお話はかなりそそられた。私、マカロン大好きなのでお話のメインで扱って欲しかったなぁ。あと、ヴァン・ショー飲んでみたい。

 

キャラクターではいつもギャルソンの高築くんに俳句(川柳?)を披露するソムリエの金子さんが好き。もちろん全員良かったが。やってくるお客さんは気難しかったり偏食が凄かったり気持ちを表現出来なかったりともどかしい性格の人が多かったな。だからこそ物語になるのだが。べるさんもお書きだが、卵の殻のサルモネラ菌の話にはびびった。入ったら意地でも取るくらい殻が入っているのは嫌いだが、触れただけでもと思うと。。ぞぞぞ。

 

ということで続編も面白いはず、楽しみ。