すべてが猫になる

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マスカレード・イブ  (ねこ3.8匹)

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ホテル・コルテシア大阪で働く山岸尚美は、ある客たちの仮面に気づく。一方、東京で発生した殺人事件の捜査に当たる新田浩介は、一人の男に目をつけた。事件の夜、男は大阪にいたと主張するが、なぜかホテル名を言わない。殺人の疑いをかけられてでも守りたい秘密とは何なのか。お客さまの仮面を守り抜くのが彼女の仕事なら、犯人の仮面を暴くのが彼の職務。二人が出会う前の、それぞれの物語。(裏表紙引用)

 


ホテル・コルテシアシリーズ第2弾~。と言っても、これは先の「マスカレード・ホテル」の前日譚にあたる内容で、4編収録の短篇集となっている。刑事の新田とホテルマンの尚美とはまだ出会っておらず、しかもそれぞれ独立した作品が交互に繰り返されるため、接点はない。最終話で少しリンクがあるぐらいだろうか。

 

仮面を剥がすのが仕事の刑事と、仮面を暴かないことを信条とするホテルマン。二つの仕事の対比が明確で面白かった。尚美の印象は前作と全く変わりなかったが、新田のほうはこちらのほうがまだ丸いかなあ。少しチャラい一面もあるし。でも感じ悪かった前作のときのほうが魅力的に感じた。そりゃそうか、こっちのほうが若いもんね。

 

どちらかというと、刑事ものはいつも読んでいるからして、ホテルの仕事のほうを重点的に知りたかったのでそれが半減したのは残念かな。それでもあっという間に読めたけど。このシリーズどんどん続けてほしいな~。ガリレオより好きかも。加賀刑事ほどではないけど。