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ボイス (ねこ4.3匹)

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角川ホラー文庫


2002年韓国で、ホラー映画として史上最高動員数を記録、日本でも2003年に「韓国映画としては記録的な上映館数で公開」された大ヒット作品です。しかし、これは映画の「ノベライズ」ではなく、吉村先生曰く「書き下ろし」。
アン・ビョンギ監督自身がアイデアを出し、脚本化。その一方で、吉村氏がそのアイデアを小説にしてみました、とのこと。

私自身が映画の方を珍しく観ていないので、(映画とは結末が違うらしい)あくまで小説だけの感想を。。。


6644の携帯番号を持つ者が次々と死ぬ。
女性記者ジウォンがその番号に変えてから、不気味な声を放つ電話がかかってくるようになった。
ジウォンの親友の娘(4歳)が偶然その電話の声を聞いてしまい、電話の恐ろしい女の人格に取り憑かれた!!
実はその娘(ヨンジュ)は、ジウォンが親友に卵子提供をして生まれてきた子供で……。

エレベーターでショック死する女性の恐ろしい描写、携帯から響く謎の悲鳴、取り憑かれたヨンジュの
異常な変貌ぶりなど、これだけでもう十分おっそろしい。
しかし、このお話の核はもう一つあって、親しい間柄同士で「卵子提供」をしてしまった3人の男女のどろどろした三角関係がこれまたいやらしい。本筋はこっちだろうと自分は思う。ヨンジュは明らかにジウォンに似ている……。ああいやだいやだ。

これ以上書くと楽しみがなくなるのでここまでにしますが、個人的には「リング」に負けてないホラーの大傑作だと思います。
クライマックスの2転3転、いや4転5転のどんでん返し(そこまで行くとそうは言わないか)は手に汗握る展開ですね。

小説なので、恐ろしい悲鳴、携帯からの奇声などは想像するしかありませんが、、、
真夏に読んで、冷房を停めた記憶がございます。。。。ほほほ。。。