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初陣 隠蔽捜査3.5 (ねこ3.8匹)

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今野敏著。新潮社。

「隠蔽捜査」シリーズが8倍楽しめる、スピンオフ短編集、いよいよ登場!警視庁刑事部長・伊丹俊太郎と大森署長・竜崎伸也。幼馴染にして同期のキャリア二人の絶妙なやり取りが、難事件を解決に導く――竜崎に敵対する野間崎方面本部管理官、大森署の貝沼副署長と斎藤警務課長、女性キャリアの畠山美奈子など、おなじみのメンバーが登場。「隠蔽捜査」シリーズの舞台裏を描いた特別短編8話を収録。(紹介文引用)


みんな大好き竜崎シリーズ、第4弾ではなくて第3.5弾だそう(笑)。
短編集というのにびっくり。一体どういう内容なのかと思ったら、スピンオフということで竜崎の親友(?)伊丹が主人公。竜崎はほとんど毎回電話のみの出演(笑)。これがまた大きな役割を果たしているんだわ^^。作風は短編集の時も全く変わらなくて、事件にはほとんど比重が置かれていない。警察の裏金やら冤罪やら殺人やら、作品によって話は違うがあくまで伊丹の人柄と竜崎の凄さをいかに表すかというのが共通の題材。中には伊丹・温泉旅行の章やくだんの竜崎の恋・裏事情の章(頼むからもうアレを掘り起こさないでくれ^^;;;;)なんてものもあって、気楽に読める内容多し。

奥さんが出なかったのが残念だが、ゆきあやが密かに好きなにくっき戸高や竜崎の宿敵・野間崎がちょこちょこと出演していい味を出してくれる。もうね、この二人とは和解しないほうが面白いと思うよ。ちょっと出ただけで気になる存在になった中島っていう捜査員も忘れ難くなった。

そういうわけで、本編を読んでからこちらをお読み下さい。
本筋には影響ないと思うけれど、純粋なキャラファンには必読の書かと思われます^^。

(291P/読書所要時間2:00)