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しのぶセンセにサヨナラ 浪花少年探偵団・独立篇  (ねこ3.8匹)

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東野圭吾著。講談社文庫。

竹内しのぶ、25歳、独身。大阪大路小学校の教諭だが兵庫の大学へ内地留学中。あれから三年、浪花のヘプバーンこと、しのぶセンセがさらにパワーアップして帰ってきた。もう誰にも止められない!?抱腹絶倒、でもチョッピリ切ない物語。いま人気急上昇中の俊英が贈る超人気連作ミステリー、待望の文庫化。 (裏表紙引用)


久々に東野さん。自分でも驚いているが、読書メーターの記録上自分が一番読んだ数の多い作家さんがこの東野さんなのだ。ちなみに51冊目。どうでもいいが2位は森さん3位島田さん。あはは。

さて、「しのぶセンセ」シリーズの第二弾ということで。
第一弾が意外となかなか良かったので、こちらも楽しみにして読んだ。関西人だしね。東野さんもそうだから、台詞の方言に不自然さがないので読みやすいってのもある。

今回のしのぶセンセは、教師としてのスキルアップのため内地留学中。元教え子の鉄平と原田くんもちゃんとレギュラー出演。もう彼らは中学生なのだ。さみしいのぅ。しのぶセンセを取り合いしている新藤や本間も元気に登場していて賑やかだ。ここでのしのぶセンセは生徒の交通安全のために?教習所に免許を取りに行ったり、鉄平たちとディズニーランドに行ったり、盲腸で入院したりとやたらめったら騒がしい。だからより楽しめる。コミカルだけど考えさせられる要素がサラリと挿入されていたり、人情に胸熱くなったりと、ただの軽く読めるミステリー、という作品に留まっていない。前よりももっと好きになったな、このシリーズ。続編がないのが残念だ。

まあ、だからと言って、東野圭吾の代表作には成り得ないし、人に東野作品のお薦めはと聞かれたら本シリーズを挙げることはまずないということはわかるのだが。

(325P/読書所要時間2:30)