講談社文庫。
7作品収録の短編集。
初めて読んだ山口作品。未読作家の本を購入する場合、短編集は選択しないのですが、このSFチックな表紙とタイトル(どこが)に妙に惹き付けられ、連行してみました。
うひゃー、一話目「孤独の島の島」からツボに来まくりました。
孤島で海の漂着物を収集する女性、その正体とは!!おおお。面白い。設定が奇抜であとはあれれれ、というパターンは多く見られるのですがこれは良い。
「FADE OUT」で終わるのもなんだかおしゃれ。
かと思うと、2話目「モルグ氏の素晴らしきクリスマス・イブ」、オムニバスでもここまで雑多な
セレクトはそうそうないだろう、というくらいの変わり身。
なんだかインチキ海外古典みたいで良かった。
つづく3話目<次号につづく>がもうたまりません。この時点ですっかり山口さんのとりこになってしまいました。これを驚愕ととるかふざけるな!ととるかは読者次第ですが。こういう結末なら何作でも読みたいです。
まああとは読んでのお楽しみということで。
好きなものを好きなように描けばいいのか。という印象。下敷きになったものがちゃんとあって、
それを自分風にコラージュしている、、、そこからはみ出したものが自分の世界、というのが全体的な感想。