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タフの方舟 1 禍つ星/Tuf Voyaging -The Plague Star  (ねこ4.1匹)

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ジョージ・R・R・マーティン著。ハヤカワ文庫。

付近の惑星に周期的に災厄を撒き散らす謎の星、“禍つ星”。そこに赴けば、誰もが巨万の富と絶対的な力を手にできるという。その秘密を追う学者に雇われた宇宙商人ハヴィランド・タフは、サイバー技術者、用心棒ら、いずれ劣らぬ曲者の五人と現地へ向かう。だが、彼らを待ちうけていたのは、超巨大宇宙船“方舟”号からの思いもよらぬ攻撃だった!表題作ほか、宇宙一あこぎな商人タフの冒険を描く連作集、待望の第一弾。 (裏表紙引用)


beckさんお薦めの、連作SFエンターテインメント。
SFの何が苦手かって、設定を1から理解しなきゃいけないところなので、今回は登場人物や星の名前や船の特性などをメモしながら慎重に読み進めました。アシモフの二の舞にならないように^^;きつかったのは第一話のみで、世界に慣れれば2、3話目はなんとか大丈夫。

うーん、面白い!
この物語の魅力はなんといっても、独立系商人タフのキャラクター。話し方や物腰はやたら丁寧で、飼っている猫達をこよなく愛しているおだやかな人物。だけど、一旦道理に合わない事を言われたら舌がまわるまわる^^;みんなタフに言いくるめられてしまって、痛快です。見た目が身長2メートルで、体毛がなくって、巨体というのも迫力ですね。
胚種船での生き残りゲームが終わってから、環境エンジニアとして様々な星での問題に対して援護していくタフ。船の修理を依頼した先での人口増加問題、海の惑星での怪物騒動、どこに行っても裏切られる我が身を呪いながら、たくましく商才と技術、知恵をもって解決してしまうのがいいです。時々憎ったらしいぐらいなのだけど、猫への偏執的なぐらいの愛着はすべての猫ファン読者のハートをがっちり掴まえて離しません。

これは<2>も読まにゃ^^今度はタフはどんな星に行くのかな~。

                             (469P/読書所要時間3:30)