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老人と宇宙(そら)/Old Man's War  (ねこ4.7匹)

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ジョン・スコルジー著。ハヤカワ文庫。

ジョン・ペリーは75歳の誕生日にいまは亡き妻の墓参りをしてから軍隊に入った。しかも、地球には二度と戻れないという条件で、75歳以上の男女の入隊しか認めないコロニー防衛軍に。銀河の各惑星に植民をはじめた人類を守るためにコロニー防衛軍は、姿形も考え方も全く異質なエイリアンたちと熾烈な戦争を続けている。老人ばかりを入隊させる防衛軍でのジョンの波瀾万丈の冒険を描いた『宇宙の戦士』の21世紀版登場!2006年ジョン・W・キャンベル賞受賞作。(裏表紙引用)


面白い~~面白いぃぃ~~~(>▽<)ノ
想像以上に自分好みでした!
マンガみたい。貧困国から老人ばかりを採用し、異星種族との戦争を続ける地球コロニー軍・・!堅苦しい科学考証などは皆無で、ジョン・ペリーをはじめとする「オイボレ団」達がコロニー軍の仰天的規律や超・宇宙技術に取り込まれて行く第一章。ユーモアのある語り口と、派手で個性溢れる上官のキャラクターの狂喜乱舞、読んでいるこちらとしては笑いが止まりません。
先端技術により、75歳以上の老人達がスーパーサイヤ人みたいになって行くのが凄い^^;実年齢と外見や体力のギャップから生じるすったもんだも面白いですねー。
戦争そのものも、異星人とのゲームがあったりして愉快だったりするのですが、わりと人間関係についてはシリアスです。なのに展開が軽すぎると言ってはなんですが。。。科学的に矛盾などがあるところもありそうですが、自分のような初心者にはこれぐらいでないと脳みそから煙が出ます。

それにしても主人公のジョン・ペリーは凄かった。。やり過ぎなくらい心身ともに成長してゆきます。
このへんがマンガと思った由縁なのですが、マンガというよりファンタジーの領域なのかもしれませんね。自分で活躍しすぎたとか言ってますから^^;

ところで、解説によるとこの作品には元ネタがあるようです。ハインラインの「宇宙の戦士」という作品なのだそうですが、こうなるとこちらも必読ですね。個人的には「老人」の要素がツボだったのと、読みやすさに助けられたところもあるので本書の方が好みである予感も。
そしてこのスコルジーさん、著作が三作しかないのか!とショックを受けていたら、結構最近の作家さんなのですね^^;よく聞くタイトルだったので、昔からの名作なのかと勘違いをしておりました。という事はまだまだ新作が出そうですねー。早速コレの続編を注文してみました。ジョンの物語はもうこれで完全になった気がするので、どういう内容なのか楽しみです^^

                             (422P/読書所要時間5:00)