すべてが猫になる

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大はずれ殺人事件/The Wrong Murder  (ねこ3.6匹)

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クレイグ・ライス著。ハヤカワ文庫。

ようやくのおもいでジェークがヘレンと結婚したパーティの席上、社交界の花形、モーナが”絶対つかまらない方法で人を殺してみせる”と公言した。よせばいいのにジェークはその賭けにのったーーなにしろ、彼女が失敗したらナイト・クラブがそっくり手に入るのだ!そして翌日、群衆の中で一人の男が殺された……弁護士ジョン・J・マローンとジェーク、ヘレンのトリオが織りなす第一級のユーモア・ミステリ。(裏表紙引用)


クレイグ・ライス2冊目~。「第四の郵便配達夫」と同じ、弁護士マローンのシリーズです。時系列ではこちらの方が前になりますね。お騒がせのジャスタス夫妻がやっと結婚した、というあたり。やっぱこのへんの事情は先に知っておきたかったかも。マローンって、こんなすぐ怒鳴る人だったっけ?ジェークもこんな短気だっけ。という違和感を持ちつつ、それでもやっぱりあのドタバタ劇は元から健在。おなじみ”刑事になんかなりたくなかった”フォン・フラナガン警部が、面倒が起きるたびに”くるみ栽培”のパンフレットを切なく眺めているのが面白すぎる^^;とにかくテンポのいい会話と、ユーモア溢れる雰囲気。これがこのシリーズの命と言って過言ではないでしょう。

と言いますのは、”本格ミステリ”とは言い難いから。探偵役が弁護士っていうのもあるかもしれないけど、賭けをした張本人ジェークは助手で、結局推理するのマローンだし^^;ズルいなあ。人間関係のごちゃごちゃ感はさすがなのだけど、救急車が病院に到着したら裸になっていた死体の謎や、肝心の射殺方法が「カクっ」って感じ^^;しかもマローン、それ推理じゃないし。。^^;

しかし面白い。だいたいキャラの関係は把握したから、次の「大当たり」はすんなり読めそう^^

                            (324P/読書所要時間4:00)