すべてが猫になる

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エンプティー・チェア/The Empty Chair  (ねこ4.6匹)

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ジェフリー・ディーヴァー著。文春文庫。

脊椎手術のためにノースカロライナ州を訪れていたライムとサックスは、地元の警察から捜査協力を要請される。男一人を殺害し二人の女性を誘拐して逃走した少年の行方を探すために、発見された証拠物件から手掛かりを見つけるのだ。土地勘もなく分析機材も人材も不十分な環境に苦労しながらも、なんとか少年を発見するが…。 (上巻裏表紙引用)


ライム~~~~~~(ノ><)ノ
サックス~~~~~~~~(ノ><)ノ
ついでにトム~~~~~~~~(ノ><)ノ
読めば読むほど面白い、リンカーン・ライムシリーズ第3弾です!
今回は舞台をニューヨークからノースカロライナに移し、「よそ者」としてライムとサックスが誘拐事件に携わるのです!そういうわけで、お馴染みのライム・チーム御一行様はひとまずお休み。。ロン・セリットーに会いたかったけど、彼不在でも面白さや感動は変わらないままでした。むしろ、後半のめくるめくスリルやどんでん返しがさらにヒートアップしているのです!今回はなんとなんと、我らの愛すべきアイドル・サックスが捜査中にあんなことやこんなことになり、ライムも死と向かい合わせの手術を控え、今回はさすがにシリーズが終わるという意外性なのかと思いました(;^^A。介護士のトムも今回はかなり見せ場があります!ファンが増えるのでは^^

サブキャラも今回、やはり引き立っております!
気に入ったのは、ライムの鑑識助手に狩り出された巨漢の大学生・ベン。障害者のライムの目を見ずに話すという、ライムが一番嫌う人種だったのですが。。。これがまた。。
そして、パケノーク郡保安官補のルーシー。これが案の定サックスと対立してですね、憎ったらしく描かれております。まあ、前後の事情を鑑みれば仕方ないんですけどね。このルーシーがまた、ラストで物語の展開に凄い関わりを見せてくれてですね、迫力なんですわー^^。

それにしても、本作のハイライトは多々あれど、一番注目すべきはライムとサックスの初・対決でしょうね。読んでるコッチにはどっちが正しいかわからないもんだから。。
読み終わった今でも、ライムのあの悲痛な言葉が胸に残ります。「一緒にやろう、きみと私で。ずっとそうしてきたろう、サックス?きみと私で……いつもきみと私の二人でやってきた。私たちに見つけられないものはない」・・・(><。)
世界に一つしかない、ライムとサックスの愛のかたち。もうどんな事件も二人を引き離せないんだろうなと思えるけど、ライムの身体が結びつけた関係なのだから、そのせいで二人が引き離されるなんてことはありませんように。

                             (736P/読書所要時間7:00)