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浪花少年探偵団  (ねこ3.6匹)

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東野圭吾著。講談社文庫。

竹内しのぶ、25歳、独身、短大卒。大阪大路小学校六年五組担任の教師。ちょっと見は丸顔の美人だが、口も早いし手も早い。そのしのぶセンセのクラスの福島の父親が殺された。事件解決のためにしのぶセンセと教え子探偵団が大活躍。エリートの本間と刑事の新藤もしのぶをめぐって恋のさや当て大捜査戦。(裏表紙引用)


東野圭吾未読作品もだんだん少なくなって参りました。講談社のはなるべく優先的に読んでいたのだけど、なぜかこのシリーズはあまり食指が動かなかった。。だってこの表紙^^;オレンジのシャツに水色のジャケットですか。。。

ですが、読んでしまえばなかなか良かったです。
なんせ、大阪が舞台なので地元の地名出まくり^^;街の雰囲気大抵知ってるから(平野区とか住吉区とか堺市とかね)馴染みやすい。関西弁がかなりベタで新喜劇みたいでしたが^^;時代のせいもあるのかな。ファミリーコンピュータ全盛期の頃を描いているようです。というか、その時期に描かれたんです(笑)。しかし、この頃はやっぱり良かったなあ、と思えますね。今ならモンスターペアレントが乗り込んで来そうなしのぶセンセの拳骨や、個人情報保護とかまるっきり無視の聴き込み捜査。ファミコンのソフト売るのに親の同意書いらなかったのかな、昔って。

ジュブナイルではないのでしょうが、ミステリ的には若干ソフト。しのぶセンセのキャラも今時こんな先生いるのかな、ってくらい熱血で情にもろくて魅力満点。刑事ドラマが大好きで、事件に首を突っ込みまくる^^;中には、警察の力で解決出来たんじゃない?っていうお話も結構あるんですけどね。それでも大抵の事件に子供が絡んでいて、事件を公にしたくないというポリシーを生かす作風になっているのです。しのぶセンセと刑事、エリートサラリーマンとの三角関係も見もの。もてるんじゃん、センセ。
一番好きだったのは『しのぶセンセと家なき子』かな。ラストの想像の余地を残しながら哀愁を漂わせる感じ、かなり好きです。

ただ、最終話でもっと泣かせて欲しかったなあ。教え子の卒業式だし。ホロッとは来るけど、物足りないなあ。続編どうなるんだろ。少年探偵団の鉄平や原田たちを気に入っていたので、ちょっと残念。もしかして続編ではついにしのぶセンセがあの二人のどちらかと・・!!^^(あ、知ってる人まだ言わないでね^^)

                            (297P/読書所要時間2:30)