すべてが猫になる

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編集者を殺せ/Murder by The Book (ねこ3匹)

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レックス・スタウト著。ハヤカワ・ポケット・ミステリ

探偵ネロ・ウルフを、事故死した娘は実は殺されたのではないかと考える父親が訪ねてきた。娘は出版社に勤める編集者で、亡くなった晩は原稿の採用を断わったアーチャーなる作家と会う約束をしていたという。ウルフはこのアーチャーという名前に聞き覚えがあった。先日、弁護士事務所で起きた殺人事件にも同じ名が登場したのだ。ウルフに命じられて二つの事件を調べるアーチーの目前でさらなる殺人が!アーチーは一計を案じ、関係者の女性たちにウルフ秘蔵の蘭とディナーを贈るが…美食家探偵が苦虫を噛み潰しつつ、狡知な殺人鬼と対決する。(裏表紙引用)


物騒なタイトルでごめんなさい。いや、付けたのおいらじゃないけど^^;前に”美食家探偵ネロ・ウルフ”に興味を持っていたので、いよいよ読んでみました。シリーズいっぱいあるみたいだけど、とりあえず開架にあったやつを適当に。

これはキャラクターがいいですね。ネロ・ウルフの体型(ちょっと横幅の方がごにょごにょ^^;)にも驚きましたが、意外と捜査では後ろに廻っている感じで、大事な事だけをビシッと伝えるタイプっぽいです。いつも仔羊のなんたらソースとか、ハムとブラックバターでどうたらとか、よだれの出そうな料理を食しておられる^^;園芸係はともかく、料理人を雇い入れてるんだよね~。それよりも、彼の助手であるアーチーの方が目立っていて(語り手なんだから当然なんだけど)、むしろ彼の方が主人公のようです。行動力があって紳士的で若々しい。ちょっと女好きなのが玉にキズですが、おいらはアーチーの方が気に入ってしまいました。

事件も3つの殺人が起きてなかなか派手なのですが、アーチーの捜査方法が一風変わってるんですよね~。関係者の女性達に蘭を贈ってディナーに招待するという。。。
謎に関しては推理というより調査という感じで。どんでん返しもありなかなか良かったのでは。特に、犯人が罪を認めるきっかけとなるシーンはお洒落(と言っては不謹慎ですが)でグッと来ました。一番忘れられないシーンです。

ただ、ちょっと読むのは苦戦したあ^^;;3日くらいかかってしまいました^^;(色んな本に浮気しつつ)