すべてが猫になる

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虹を操る少年  (ねこ3.6匹)

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東野圭吾著。講談社文庫。

「光にメロディがあるの?」「あるさ。みんな、そのことに気づいていないだけさ」。”光”を”演奏”することでメッセージを発信する天才高校生・光瑠。彼の「光楽」に、感応し集う若者たち。しかし、その力の大きさを知った大人たちの魔の手が忍び寄る。新次元コミュニケーションをめぐる傑作長編ミステリ。(裏表紙引用)


いや~あ、東野さんと言えばジャンルの幅広い作家ということで、何を読んでもびっくりはしないつもりでしたがこれはびっくりしました^^;光楽かあ。音感ならぬ光感というのも面白いなと思いましたし、色彩感覚というものの奥深さにも驚きました。おいらは絵とか描かないので羨ましいとは思いませんでしたが、光のコンサートというのは是非見てみたいですね~。読みながら、頭の中で光の映像を思い浮かべてしまってましたよ。最近プラネタリウムたまに行くので^^;ああ、疲れている現代人の哀しさよ。。

一応は東野さんらしくミステリの要素も入っていますね。最後は少しスリリングな展開になり、読ませてくれます。本来なら全く引き込まれないはずのストーリーっぽいのに、ぐいぐい読めるのはさすがですね。その分、ラストが駆け足で残念でした。ページ数が残り少ないので懸念しておりましたが^^;
未来を感じさせる終わり方でありつつも、ここで終わっちゃいけない勢いとアイデアだと思っていたので少し消化不良です。東野作品では珍しく、あまり読んでいるこちらの心が揺れなかったですしね。