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沈底魚  (ねこ2.5匹)

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曽根圭介著。講談社

大物の沈底魚が、日本に潜っている。亡命中国外交官による衝撃情報。流出した国家機密。「眠れるスパイ」は実在するのか。公安刑事たちの極秘捜査が始まった!乱歩賞史上、もっともスリリングな公安ミステリー、堂々登場!第53回江戸川乱歩賞受賞作。(あらすじ引用)


嘘だ……誰か嘘だと言ってくれ…………。この作品の作者があの曽根さんだなんて嘘だ。。
あまりのショックに記事をスルーする事も考えましたが、乱歩賞だし曽根さんだし読むって公言しまくったし^^;

何がそんなにやりにくいのかと言うと、選評の綾辻さんの言葉を借りれば「すいません、自分にはまったく分かりませんでした」なのだ。「ここが駄目」とか言えたらまだ書きやすいんだけど。。ジャンルが今までと違いすぎた(曽根作品の)のは良しとしても、まさかこんなに自分が読めない作品だったとは。。公安警察のスパイものということで、仕組みやら政治背景やらが全く分からない。なもんで、登場人物全然覚えられない^^;凹井さんを女性にした理由もあんまり分からない。かと言って、福井敏晴氏みたいに専門用語バリバリで本当に読めなかった訳ではないのだけど。。一度は挫折も考えたのだけど、台詞が多いし漢字は少ないし改行だらけだし300ページ足らずだし。。と思い我慢して読んでいたらあら不思議、ちゃんと読み終わったよー。
難しい所を終始簡潔に書かれているので助かったのかも。そこを評価している審査員の方もいらっしゃったけど、自分にはこの作品の場合長所だとは思えなかったのよね。これと言って大事件も起きないので淡々としているし、題材が大きい割に凄く狭い小説だなあと思ってしまったわけ。

ただ、誰が読んでも面白くない小説なんてあまり世の中にはないと思うので、本作は自分が適した読者ではなかったという表現にしておきます。
すいません、全然レビューになってない。。今日はこれでかんべん^^;