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蟬の羽  (ねこ3.2匹)

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高里椎奈著。講談社文庫。


薬屋三人組のところへまたまた不可解な依頼がきた。植物に取り憑かれたような遺体と連続して起こる
事件の数々。さらにその山村には外から人が入れないというではないかーー結界?やっぱり妖の所業
なのか。真相を突き止めるべく乗り込んだ秋、座木、リベザルがそこで出会い、感じたものは。
シリーズ第10作目。(裏表紙引用)



今回は薬屋の三人組が中心となって大活躍ーーーと思いきや、座木があまり登場しません。
前回鳥籠で目立ってたからか?^^;相変わらずのフェミニストぶりは発揮されているので
まあらしいところといえばそれぐらい。

高遠刑事はじめ薬屋オールスターが全く登場しないのも今作の特徴。代わりに庵治川出身・交番勤務の
悠竒という青年が新登場。特に男前そうでもないし、個性的でもないのですが名前のインパクトと
登場頻度でなんとなくサブキャラになりそうな気配が。

連続殺人事件に遺体破損などの怪奇性も加え、秋が探偵役として状況証拠を論理的に詰めて
本格ミステリを楽しめる本作は、シリーズものとしては珍しく単独で読んでも問題なさそうな内容。
シリーズ読みにはやっぱり何かしら進展がないと物足りないなあ。