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フォー・ユア・プレジャー  (ねこ3.7匹)

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柴田よしき著。講談社文庫。


無認可保育園の園長兼私立探偵・花咲慎一郎。彼に持ち込まれた人探しは、やがてクスリがらみの
危険な仕事に発展する。その上、最愛の女性・理紗が行方不明に……。次々に襲いかかる無理難題と
戦う心優しいハードボイルド探偵に、明日はあるのか!?読み始めたら止まらない傑作シリーズ
第2弾。(裏表紙引用)



前作『フォー・ディア・ライフ』の内容をすっかり忘れています。皆さんシリーズものは
さくさくと読みましょう^^;。無認可ゆえ経営が苦しく借金まみれの園長・ハナちゃんの事は
覚えているのだけど。
とは言え、本作は人物関係さえ呑み込めば独立したお話なので問題はないかと。

婚約指輪を紛失した謎の女性からの依頼や、ハナちゃんの恋人の拉致事件、ヤクザと情婦の
殺人事件捜査、恋人の妹から寄せられたストーカー問題。さらに保育園へ乳児を預けにやって来た
世間知らずのエリート風サラリーマン問題。

すべてがバラバラです^^;普通、これが全てどこかで複雑に絡み合い収束して行くのだろうと
想像するのが読者なのですが、あまりにも個々別々の事件を詰め込みすぎた為に、本当に
繋がってしまった事に唐突感が否めない^^;。「繋がった!」ではなく、「繋げた」という
印象。ハナちゃんの元妻の登場や、ヤクザ山内の存在感、ストーカーの異質さ、それぞれが
印象的すぎるため面白さだけで突っ走った作品と言えなくもない。


しかし、保育園に預ける事の困難さ、育児の大変さがしみじみ伝わる作品でしたな。
前同僚は母子家庭で、朝から夕方まで子供を預け出勤し、5時ごろ一旦帰って子供を他の託児所へ
預け風呂に入れ食事を作り、再び7時過ぎから出勤しておりましたな。。
おいらも結婚しても働くと思うので(玉の輿に乗らないかぎり^^)、今から体力をつけておかねば
なるまい。。