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狐火の家  (ねこ3.9匹)

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貴志祐介著。角川書店


『硝子のハンマー』から4年。弁護士純子&防犯探偵榎本堂々のカムバック!
ますますヒートアップ!ちょっぴりファニーなコンビが4つの密室に挑む傑作ミステリ。
こんな密室を待っていた!

青砥純子……本邦初!密室専門(?)の天然系女性刑事弁護士
榎本径……ナゾの防犯ショップ店長(本職は泥棒とも)



↑……と、とりあえず帯に書いてあった文字を全部写してみました(;^^A。

実は、一週間くらい前にはもう読み終わっていたのですが最近本を読みすぎていて更新が
追い付かないのです。。。読んだ順じゃなくて、内容忘れそうな順にアップしております。
この本でやっとなんとか落ち着くはずなのですがどうなるすべ猫。。


密室をテーマにした4編。いやはや、どれも面白いではないですか。
実は『硝子のハンマー』で登場したらしいこのコンビをおいらが全く覚えていないので、
このコミカルな会話や純子さんのとぼけたキャラクターははっきり言って意外でした。
貴志さんのイメージじゃなかったしね。

表題作の『狐火の家』は正統派のミステリという感じで。それほど斬新ではなかったのが
残念ですが。ラストがヘンに意外というのか、おいらとしてはあそこで終わって
くれた方が評価したかもしれない、と思ってしまう作品でした。ただ、代表作としては
これが良いかと。

『黒い牙』実は、これがダントツに面白かった作品。あ、皆さん引かないでね^^;
勘違いをしてしまう純子はそれはそれで面白いのですが、引っ張り過ぎたような。
そして、扱っている「モノ」が非常にひじょ~~~うにきもちわるひ。。。。。。
何度「ぎゃあああああ」と叫びたくなったことか^^;;絵柄が浮かんでしまうのよ^^;;
それが面白くさせている事は確かなのですが、いや、このトリック最高じゃないですか。
大笑いですよこれは。○カです、○カ^^;そして、オチの台詞も上手いですね~~~~。
この作品がなかったら、「面白いけど得意分野じゃなかったよ」ぐらいの評価をしてたかも。


あとの『盤端の迷宮』も将棋世界というのが変わっていて良かったですが、いかんせん
将棋を指した事がないおいらなので入りにくかったかも。最後の『犬のみぞ知る』は
狡猾でありながら抜けている犯人を指し示すまでの過程が小気味良かったです^^


総評としては、さすが読ませる力のある貴志さんの文章ということで楽しめたのですが、
やっぱりミステリじゃない作品の方がいいなあ、と思ってしまったのは確かです^^;
別にミステリにこだわってるわけでもホラーにこだわってるわけでもないのよ。
なんか、「違う」かなあって。