すべてが猫になる

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本当は知らない  (ねこ3.6匹)

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高里椎奈著。講談社文庫。


「充実した毎日を。映画のような人生を」魅惑的な言葉に誘われ、ネット上から消えた8人。
総合病院から失踪した11人の患者たち。そして惨殺された4人。奇妙に絡み合う3つの謎に
挑む座木とリベザル。思いもよらぬ真相とともに、薬屋店主・秋の秘密も明かされる!
高里ワールドがより深化した、シリーズ第7弾。(裏表紙引用)



本格ミステリーとして読む気はさらさらなかった事に気がついたのは、読み始めてこれが
そうであった事にちょっとびっくりしたから^^;そうそう、そうでした。ミステリーなんでした。
キャラ先行ラノベ寄りミステリのシリーズ物としては珍しく、ミステリーである事を
保ち続けているというのはなかなか嬉しくもあり。

嬉しいとか言いながら、ミステリーとして本気で読むと、これの真相はちょっとアンフェアなんで。
設定が「コレ」でなければ、逆にバカミス扱いされてきわどい面白さがあったかもしれませんが、
まるでSFミステリの犯人が○○人でした、みたいなタブーを少し感じます。
そもそも、薬屋オールキャラ総出演という事で、さらに、内容紹介の「ネット上から消えた8人、
失踪した11人、惨殺された4人」という説明だけで頭がこんがらがりそうです。
算数の問題文かと思いました。


主要キャラ3人のファンであれば間違いなく楽しめる内容。おいらはいい具合に3人とも好き
なので(敢えて選ぶなら座木)、お互いの上下関係、立ち位置を上手くキープしながら
「泣けない」程度に感動出来る「心の触れ合いと駆け引き」を楽しむ事が出来たのでした。

姉貴お好みの高なんとか刑事は「わきやく」なので、それにしては十分登場頻度は高いのでは
ないかと、ゆきあやの立場から一応フォローを入れておきます。